お便り 2月


                      ドイツで小学校のクラス会
                                                         2月1日 北村 冨士幸さんより

 二年前、久しぶりに集まった小学校のクラス会で、ドイツの日本人学校で校長をして、所用のため帰国中のK君から「次回はドイツで集まろう!」との話があり、この言葉に誘われて、熟年のおばさん、おじさんがすぐにドイツでの同窓会に賛同し話がまとまりました。

 女性4人、男性6人の10人が参加することになり、その後約1年間かけて計画を立て、中に現地に精通している女性がいたので、旅行会社に世話にならずに、自分たちで企画した、自分たちだけの旅をすることにしました。
 
 旅した所は、ドイツの中央から南部地方で、観光名所の他に、ローカルな場所をできるだけ回れるよう、20名乗りの小型バスをチャーターし、10日間で約1,800kmを走りました。右の旅程図のように、フランクフルトに入国後、デュッセルドルフから最後のミュンヘンまでをチャーターしたバスに乗り、ケルンの大聖堂を皮切りに、ボンのベートーベンハウス、トリアーの古代ローマ遺跡、中世の街並みの続くおとぎの国のようなローテンブルグ、ライン河沿いの古城郡、大学の町ハイデルベルグ、おとぎの城へのゲートウェイとしての有名な街フュッセン近郊のノイシュバンシュタイン城など、多くの名所旧跡を観光しました。

 ローカルな場所として特に印象に残っている所は、世界でも大変珍しいガルツバイラー(デュッセルドルフ近郊)の広大な褐炭の露天掘りと、ネッカー川沿いの現地の人しか訪れない村で、ワイン農家を訪れました。突然の訪問にもかかわらず、即席のパーティ会場を用意してくれ、ソーセージやジャガイモ料理をつまみに、ワインの飲み放題で、ワイン攻めにあった感じがしました。そして帰りに支払ったお金は、チップ程度の信じられない位の料金でした。きっと珍しい東洋のお客への心づくしだったのでしょう。

 他に、ヒットラーが政治犯用に建てたダッハウの強制収容所で、目を覆いたくなるような写真や展示物を見学しました。そこで現地の小学生や中学生らしき生徒が、熱心に先生の説明を聞いていたのが印象に残っています。

 ある夜には、デュッセルドルフの町で、市民交響楽団の演奏会を聞く機会がもてたこと、本場の音楽会の楽しい雰囲気を味わうことが出来ました。

 街から街への移動は、制限速度がない事で有名なアウトバーンでしたが、特別速さを感じることもなく快適でした。高速道路沿いは、緑の丘が連なった所に、発電用の風車が回り、空は澄み渡り、醜い広告塔などの建物は一切なく、長時間のバスの移動も心地良いものでした。

 更に街中では、公共のバスや地下鉄を使い、少しばかりドイツ人の生活を味わい、またスーパーマーケットでの買い物など日常生活に結びつくような体験もしました。

 私たちの旅は、小学校時代の仲間だけということで、何の気づかいもせず修学旅行気分で、よく歩き、よく食べ、よく飲んで、よく笑って、精神年齢も子供に戻り、大変楽しい意義のあるクラス会でした。今後もこの調子で若くありたいと、旅の終わりにミュンヘンの300年以上の歴史があり、ヒットラーがナチスの旗揚げをした所として知られる、ビアーガーデン”ホフブロイハウス“で全員大ジョキで乾杯しました。 “Zum Wohl !”
 
 最後にドイツの街が美しく魅力的なのは、古いものを大切に保存しつつ全体を調和させるという街づくりの思想が働いているからだといわれています。我々の住んでいる京都や宇治が同じような環境下に置かれていることを思いながら帰路に着きました。




           

     ケルン大聖堂  1248年に着工され、途中300年の工事の        ベートーベンの生家。ボンのベートーベンハウス
      中断後1880年に完成した。内部の見所は、主祭壇を飾る         の中に入ると彼の暮らしぶりがしのばれる。
      12世紀の金細工の傑作「三賢人の聖遺物入れ」です。
       
                ガルツバイラー                      市民交響団の演奏会会場にて
           褐炭の露天掘り(デュッセルドルフ郊外)


      
 
       トリアー 古代ローマ遺跡(古代三大浴場の一つ)                リューデスハイム近郊
                                             ドイツを代表する白ワインの産地


    
     ライン川沿いに見られる古城          デュッセルドルフ在住20年          リューデスハイムの街並み
                              の幼友達K君と要塞にて

    
     ローテンブルグ ドイツの中で最も      ハイデルベルク ドイツ最古の大学        ダッハウ かっての強制収容所
     人気のある観光都市。マルクト広場      と中世の城が有名。川向こうの中腹
     には仕掛け時計を見に人が集まる。      に”哲学者の道”がある。
      
      ノイシュバンシュタイン城 絶壁に聳える                 ワイン農家での昼食パーティ
      白亜の外観はウォルトディズニーがシンデ            この写真は参加者全員が写っている数少ない写真です。
      レラ城を造る時に参考にしたといわれる。            (順番としてはリュ−デスハイムの街並みの後です)